前の記事(前編) 横川の記憶と、再開発への挑戦
Chapter 05

桜色の釜に込めた想い

2,500円のお弁当の、プレミアムな価値をどう打ち出すか。

「釜の色は違うものに。食材にも、もっとこだわろう。」

春らしい釜。桜えびを混ぜ込んだご飯。高遠城址公園の桜をイメージした色。

諏訪店のすぐそばにあるその公園では、4月中旬に桜が満開になる。でも、1週間もない。一瞬で終わってしまう。

その儚さを、具材と釜の色で表現したかった。

ピンクの釜めし全体・俯瞰

春らしいピンクの釜。高遠城址公園の桜をイメージした色合いに、旬の食材12種の彩りが広がる。

盛り付けにも、ルールがある。上の具材を高くして、縁の影ができないようにする。口の周りには物を乗せない。低い部分があると、暗く見えてしまうから。

「元総料理長の厳しい指導のもと受け継がれた、360度どこから見ても美しいという意識を持っています。その考え方を、釜めしの盛り付けにも応用しています」

── 開発担当者

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Chapter 06

2,500円の理由

話を聞いて、気づいた。

開発者の「あたりまえのこと」は、聞けば聞くほど「普通のこと」ではない。荻野屋のあたりまえは、たくさんの手間とこだわりが土台にある。

新鮮な食材を、旬の時期だけ仕入れる。
秘伝の調味液で、一つひとつ丁寧に味付けする。
360度美しい盛り付けを、手作業で仕上げる。

懐石料理風に小皿に並べた12種の具材集合写真

新玉ねぎ、菜の花、生椎茸、こごみ……。今の旬にこだわった食材たちが、春の釜めしを彩る。

「僕らは当たり前のことを毎日コツコツとこなしているだけなのですけれど」

── 開発担当者(顔をほころばせながら)


Chapter 07

春を届けたい

開発担当が伝えたいのは、シンプルなこと。

「春を感じてもらいたい」

お花見のシーズン。入学式、進学、新生活のスタート。新しい気持ちで、ここから始まるぞという時に。

食材もフレッシュ。気分もフレッシュ。

おすすめの締め方は、お茶漬け。暑くなってきたら、氷と緑茶で冷やし茶漬けにしても美味しい。

お出汁を注いでいる締めのシーン

残ったご飯にお出汁を注いで、贅沢な締めくくりを。桜えびと山菜の香りが引き立つ、もう一つの美味しさ。

「冷凍や冷蔵を使えばいつでも作れる。でも、今の旬だからこそ届けたい。それが、この釜めしの価値だと思っています」

── 開発担当者

EPILOGUE

受け継いだレシピ、旬の食材、春だけの贅沢

以前は横川で愛された、季節の釜めし。それを現代に蘇らせるプロジェクト。

完全な再現ではなく、冷蔵対応という制約の中での再開発。
旬の食材へのこだわり。
オリジナルのつゆによる繊細な味付け。
360度美しい盛り付け。

高遠の桜のように、販売期間は短い。でも、だからこそ価値がある。

峠の釜めしプレミアム「温春(いろは)」
今しか届けられない、春の贅沢。

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